要約
メディア同期形式(訳注:SMIL)内でリスト構造を識別できるようにして、同期メディアの再生中のナビゲーションを改善します。
テクニック
- (訳注:SMILで)
seq
要素を使用して表、行、セルを構造化します。[[WCAG-1.3.1]] - (訳注:SMILで)
epub:type
属性を使用してseq
要素のタイプを識別します。[[WCAG-1.3.1]]
例
例1 — 順序付きリストと順序なしリストの比較
<ul>
<li>…</li>
<li>
<p>…</p>
<p>…</p>
<li>
<li>
<ol>
<li>…</li>
</ol>
<li>
</ul>
<seq epub:type="list">
<par epub:type="list-item">…</par>
<seq epub:type="list-item">
<par>…</par>
<par>…</par>
</seq>
<seq epub:type="list-item">
<seq epub:type="list">
<par epub:type="list-item">…</par>
</seq>
</seq>
</seq>
例2 — 定義リストの比較
<dl>
<dt>…</dt>
<dd>…</dd>
<dt>…</dt>
<dt>…</dt>
<dd>…</dd>
<dd>
<p>…</p>
<p>…</p>
<dd>
</dl>
<seq epub:type="list">
<seq epub:type="list-item">
<par>…</par>
<par>…</par>
</seq>
<seq epub:type="list-item">
<par>…</par>
<par>…</par>
<par>…</par>
<par>…</par>
<par>…</par>
</seq>
</seq>
解説
リストのナビゲーションを容易にするために、メディア オーバーレイ ドキュメントは、再生モードを中断することなくユーザーがリストを検出し、回避したり読み飛ばしたりできるようにマークアップされなければなりません。
オーバーレイ内(訳注:SMIL内)のリストの基本的なマークアップはリストの種類に関係なく同じですが、HTML5には対応が必要な二種類のリストがあります。
順序付きリストと順序なしリスト
HTML のol
およびul
リスト要素はそれぞれ項目のセットを表し、次のように同様のマークアップをします。
- 一つの
seq
要素でリスト内のすべての項目を囲みます。このseq
には、プロパティlist
を指定するepub:type
属性が必要です。 - 複雑なリスト項目(二つ以上の同期ポイントを含むもの)も、
seq
要素を使用して識別しなければなりません。これらのseq
要素には、プロパティlist-item
を指定するepub:type
属性が必要です。リスト項目にサブリストや表などの複雑な構造が含まれている場合は、回避やスキップが行えるよう、それらの構造を適切にマークアップしなければなりません。 - 単一の同期ポイントのみを含む単純なリスト項目は、プロパティ
list item
を指定するepub:type
属性を持つpar
要素を使用して表せます。
定義リスト
HTML 定義リスト( dl
要素)は、一つ以上の名前( dt
要素)を一つ以上の値( dd
要素)に関連付けます。オーバーレイ ドキュメントでこれらのリストを作成するときは、次のマークアップルールに従う必要があります。
- 一つの
seq
要素でリスト内のすべての用語と定義を囲む必要があります。このseq
には、順序付きリストと順序なしリストと同じプロパティlist
を指定するepub:type
属性が必要です。 -
seq
要素は、関連するdt
とdd
ペアをすべて囲み、プロパティlist-item
を指定するepub:type
属性を付ける必要があります。
関連リンク
- EPUB 3 —
seq
要素 - EPUB 3 —
par
要素 - EPUB 3 — 読み飛ばし(Skippability)
- EPUB 3 — 回避(Escapability)
- EPUB 3 — 構造セマンティクス語彙(Stuctural Semantics Vocabulary) — リスト